自策自励 ~ 自ら奮い立たせ 自ら励む ~
日々生活、日常があたりまえのことであると思いがちであるが、この世は無常である。
人生は、風の中の灯がいつ消えてしまうかわからないのと同じである。
自らを奮い立たせ、自らを励み、一日、一日を大切にすごしましょう。
善導大師作の六時礼讃は一日を、日沒、初夜、中夜、後夜、晨朝、日中の六つに分けられ読経される。
そのうちの日沒禮讃の無常偈。
日沒禮讃の最後に、この世のあらゆるものが無常であることを説いている。
日沒禮讃無常偈
「諸衆等聴説 日沒無常偈
人間悤悤營衆務 不覚年命日夜去 如灯風中滅難期 忙忙六道無定趣
未得解脱出苦海 云何安然不驚懼 各聞強健有力時 自策自励求常住」
(しょしゅうとうちょうぜつ) (にちもつむじょうげ)
(にんげんそうぞうようしゅうむ) (ふかくねんにちやこう)(にょとうふうじゅうめつなんご)
(もうもうろくどうむじょうしゅ)
(みとくげだつしゅつくかい)(うんがあんねんふきょうく)(かくもんごうこんうりきじ)
(じさくじれいぐじょうじゅう)
人々はあわただしく日常生活に追われてすごしている。
あっという間に月日が過ぎ去り、一日、また一日、いのちがついえていくことに気づいていない。
風の中にある灯がいつ消えるともわからない。
六道の世界を廻り、定まった境地はなく落ち着くところがなく
いまだに苦しみの世界を抜け出せず、悟りの世界に到ることが出来ない
日々を過ごし、どうして安穏として懼れずにいることができるのだろうか。
おのおのよく聞け
健康でいられるとき、自ら奮い立たせ、自らはげみ、常住(極楽浄土)を求めよ。